「○○会社の一級建築士が…」
お客様からその言葉を聞くたびに悔しさを感じていた当時の私は、二級建築士。
二級建築士でも実務はできるものの、一級建築士という資格に劣等感を抱いていました。
プロフィール

はじめまして。「ランクⅢ研究所」を運営しているドルです。
私は一級建築士製図試験に8回挑戦し、ようやく合格しました。
この通り決して順調な受験生活ではなく、むしろ一度は本気で受験を諦めた期間がありました。
- 一級建築士
- 住宅設計を中心に100棟以上の家づくりに携わる
- 一級建築士設計製図試験に8回挑戦し、2025年に合格
- 不合格7回のうち、ランクⅡ1回・ランクⅢ6回
- 角番落ちを2回経験
- 一度受験を諦め、2年間のブランクを経て再挑戦
- 製図試験では長年、資格学校へ通学
設計の仕事をしながら、なぜこれほど長く設計製図試験に合格できなかったのか。
今振り返ると、私は「設計」と「製図試験」をまったく別のものとして考えていました。
何度もランクⅢを経験したからこそ分かったこと、そして8回目でようやく変わった考え方を、このサイトで発信しています。
一級建築士への憧れ
私は住宅設計の仕事をしており、二級建築士として実務を行っていました。
設計の仕事自体にはやりがいを感じていましたが、お客様との打ち合わせでこんな言葉を聞くことが何度もありました。
「○○会社の一級建築士が…」
「YouTubeで見た一級建築士が…」
もちろんお客様に悪気はありません。
それでも、その言葉を聞くたびに私は劣等感を抱いていました。
資格がすべてではありません。
実際、二級建築士でも住宅設計の仕事はできていました。
しかし、資格が持つ信頼や影響力の大きさを、お客様との会話を通して何度も実感しました。
「資格なんて関係ない。」
そう言いたくても、資格を持っていない自分が言えば、ただの負け惜しみにしか聞こえません。
だからこそ、一級建築士への憧れはずっと心の中にあり続けました。
「やっぱり一級建築士になりたい。」
何度も不合格になりました
製図試験では7回不合格になりました。
特につらかったのは、2度経験した「角番落ち」です。

また学科試験から受け直し・・・
角番落ちをキッカケに試験から離れる人はたくさんいると思います。
最初の角番では試験が終わった直後に自分の条件違反に気が付きました。
「全ての客室は、名峰や湖の眺望に配慮する。」
室を配置することに必死で、眺望に配慮せずにランクⅢ。
その時は角番落ちの悲しみよりも、悔しさの方が上回っていました。
→私の不合格カルテ2017年|「全客室は眺望に配慮」を読み飛ばしてランクⅢ
「絶対にもう一度挑戦しよう」と決めた翌年には独学で学科試験を突破し、再び製図試験への挑戦権を得ました。
ところが、その後も不合格が続きました。
5回目の試験では、資格学校の講師から「今回は期待していい」と言われ、自分でも手応えを感じていました。
それでも結果は、またランクⅢ。
そして翌年、2度目の角番落ち。
この頃には完全に心が折れていました。
正直に言うと、2度目の角番落ちのことは今でもあまり覚えていません。
それくらい燃え尽きた状態でした。
一度は諦めました
「もう自分には一級建築士は無理だ。」
そう思い、製図道具も押し入れにしまい込み受験をやめました。
「二級建築士でも仕事はできる。」
そう自分に言い聞かせながら過ごしていました。
それでも、お客様との打ち合わせで
「YouTubeで見た一級建築士の方が~」
「〇〇工務店の一級建築士の方が~」
という言葉を耳にするたび、心のどこかが痛みました。
設計事務所の先生なら何とも思いませんでした。
でも、同じ住宅会社の一級建築士の話になると、どうしても自分と比べてしまいました。
やはり劣等感は大きく感じてしまいます。
諦めたつもりでも、諦めようとしていただけで、本当は諦めきれていなかったのです。
やはり資格には大きな意味がある。
その思いは時間が経っても消えませんでした。
だから私は、もう一度受験することを決めました。
(2度目の角番落ちの後、製図道具一式を処分していなくて良かったです。)

8回目でようやく合格
合格発表の日。
資格学校から「おめでとうございます」と連絡をいただきました。

でも、最初に思ったことは、
「番号を見間違えたんじゃないか。」
「誰か別の人じゃないか。」
というのが正直な気持ちです。

手応えはありました。
それでも落ちた過去があったのと、落ち慣れてしまったことで、合格の一報を信じられなくなっていました。
自分で受験番号を確認しても、まだ信じられません。
「番号を見間違えているんじゃないか。」
そんなことまで考えていました。
資格証の発行手続きを進め、実際に一級建築士として登録されて初めて、
「本当に受かったんだ。」
そう実感できました。

資格学校や勉強方法について
私は設計製図試験を受験していた期間の多くを、資格学校に通いながら勉強してきました。
初めて製図試験を受験した頃は、私自身「製図試験は資格学校へ通って勉強するもの」という感覚があり、独学や通信講座という選択肢をほとんど考えていませんでした。
ただ、何年も資格学校へ通い、7回の不合格を経験した今は、
「毎年、同じように資格学校へ通うことが本当に必要だったのか。」
と考えることがあります。
もちろん、資格学校に通ったからこそ学べたこともたくさんあります。
一方で、初受験の人と、すでに何年も受験している人では、必要な学習環境は違うと思っています。
そのため、このサイトでは資格学校・通信講座・独学のどれか一つを正解とするのではなく、
「今の自分に何が足りないのか。」
という視点から、勉強方法や講座選びについても考えていきます。

このサイトを作った理由
設計製図試験に何度も失敗し、一度は諦めました。
それでも諦めきれずにもう一度挑戦した一人です。
だから、このサイトでは合格体験だけを語るつもりはありません。
- 失敗した理由。
- 時間短縮の工夫。
- ランクⅢだった頃に足りなかったこと。
- 遠回りしたからこそ分かったこと。
そうした経験を、できるだけ具体的に発信していきます。
もし今、
「今年もダメだった。」
「もう無理かもしれない。」
そう思っている方がいるなら、昔の私も同じでした。
このサイトが、あなたがもう一度前を向くきっかけになれば嬉しいです。
サイト名の「ランクⅢ研究所」は、私自身が何度もランクⅢを経験したことから名付けました。
名前に込めた思いや、このサイトで発信していきたい内容については、こちらの記事で詳しく紹介しています。