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廊下をまっすぐ通す理由|まとまりのある平面になる考え方

一級建築士ドル
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この記事を書いた人|一級建築士ドル

一級建築士設計製図試験に7回不合格、8回目で合格。

ランクⅡが1回・ランクⅢを6回、角番落ちを2回経験しました。

現在は、その失敗と合格までの経験をもとに、設計製図試験の考え方を発信しています。

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「廊下はまっすぐ通しましょう。」資格学校では何度も聞いた言葉でした。

恥ずかしながら、私はその意味を本当に理解したのは8回目の受験でした。

一級建築士製図試験では「廊下はまっすぐ」とよく言われます。

しかし、なぜそうするのかまで教わることは意外と少なく、「何となくそういうもの」と受け止めている人も多いのではないでしょうか。

実は私もそうでした。

部屋をどう入れるかばかり考え、廊下は最後に残ったスペースへ押し込む。

その結果、平面はガタガタになり、私のエスキスは毎回パズルのようでした。

8回目の受験で、「今回は廊下を最優先にしよう」と決めたことで、平面のまとまり方が大きく変わりました。

今回は、私が合格した年に実感した「廊下をまっすぐ通す理由」についてお話しします。

不合格だった頃は廊下を最後に考えていた

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下の画像は不合格図面です。

まとまっていそうですが、今ならこんな廊下にはしないと思います。

私が何度も不合格だった頃は、部屋を入れることが最優先でした。

「この部屋をここへ。」
「あと一室どこに入れよう。」

そんなことばかり考えていました。

その結果、最後に余ったスペースが廊下になります。

当然、廊下はL字になったり、ジグザグになったり、場所によって幅が変わったりと、まとまりのない平面になっていました。

当時は「部屋が全部入ったから大丈夫。」と思っていました。

でも今振り返ると、あれは建物を設計していたのではなく、パズルをしていただけだったと思います。

ゾーニングが決まったら、最初に廊下を決める

私は昔から「廊下はまっすぐ」と聞いていました。

でも正直、「ふーん。」くらいにしか思っていませんでした。

なぜなら、部屋が入らないからです。

廊下を優先すると要求室が納まらないように感じ、結局いつも部屋を優先していました。

しかし8回目の受験勉強期間に「今回は試しに廊下を最優先にしてみよう。」と考えました。

つまり、

「部屋を考えてから廊下を描く」ではなく「最初に廊下を決めて、その中で部屋を考える。」

という順番に変えたのです。

すると、自分なりに手応えのある平面にまとまりました。

部門ごとのゾーニングが明快になり、部屋同士の関係も自然になります。

エスキスも、今までのような「パズル」ではなくなりました。

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「何がなんでも廊下を真っ直ぐ通すこと」

この考えを優先した結果、とても計画がしやすくなりました。

エスキスでは最初に廊下を決める

今の私なら、エスキスでは最初に廊下を決めます。

例えば建物の奥行きが3スパンなら、真ん中のスパンを廊下にします。

7mスパンで計画するなら、そのうち3mを廊下として確保します。

すると残りは4m+7mで11mになります。

つまり、

  • 7m×11m=77㎡
     (※要求室約80㎡)
  • 廊下側は7m×7m=約49㎡
     (※要求室約50㎡)

というように、そのスパンに入れられる部屋の大きさがおおよそ見えてきます。

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この考え方を覚えておくと、50㎡・80㎡・100㎡・150㎡程度の要求室を、どこへ配置できそうかがおおよそイメージできるようになります。

4スパンの場合も同じです。

上から2スパン目、または下から2スパン目を廊下にすると、両側の部屋を計画しやすくなります。

つまり、廊下を決めることで部屋の配置まで見えてくるのです。

ここが、私が8回目でようやく気付いたことでした。

まっすぐな廊下は施設全体をまとめる

製図試験は、部屋を並べる試験ではありません。

建物を設計する試験です。

廊下がまっすぐ通っていると、部門ごとのまとまりが生まれます。

利用者から見ても分かりやすく、管理もしやすい施設になります。

反対に、廊下が曲がり続ける平面は、部屋を無理やり押し込んだ印象になります。

必ずしもすべての課題で廊下を真っ直ぐに通せるわけではありません。

でもそれは最後の調整です。

最初から曲げることを前提にするのではなく、

まずは一直線で計画する!

それでもどうしても入らないなら、L字程度まで検討する。

私はその順番が大切だと思っています。

また、廊下幅も途中で変えないようにしています。

例えば3mで計画するなら、最後まで3mです。

途中だけ2.5mにするような計画はできるだけ避けています。

作図時間の短縮にもつながる

廊下をまっすぐにすると、作図も楽になります。

特に横方向の線です。

一直線に描けるので、途中で止めたり、描き足したりすることが少なくなります。

壁のラインもそろいやすく、全体として描きやすい図面になります。

私は作図時間の短縮にも、この考え方は影響していたと感じています。

エスキスだけでなく、作図までつながる考え方なのです。

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途中で廊下幅が変わると、作図にもひと手間かかります。

廊下が曲がる場合は計画そのものを見直す

もし一直線の廊下でどうしても部屋が収まらないなら、

私はまず、

  • 面積配分
  • スパン割
  • 階段位置

を見直します。

「廊下を曲げれば解決する。」

ではなく、

「そもそも計画のどこかがおかしいのではないか。」

と考えます。

その確認をした上で、それでも必要なら廊下の形状を変えることもあります。

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2025年の本試験の再現図です。3階の廊下をL型形状にしていますが、意図があります。

「議場」を中心に

  • 利用者は左側
  • 執行部門は北側
  • 議会部門は西側

と、ゾーニングをしています。

特に階段は、「このあたりに置けばいい」と四角で配置するだけではなく、実際に必要な段数がそのスペースに納まるかまで確認しておきたい部分です。

階高から必要な段数を考え、スパンの中に階段が成立するかを確認していた方法はこちらで紹介しています。

あわせて読みたい
一級建築士設計製図試験|階段計画の考え方|階高から段数・納まりを確認
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まとめ

私は8回目の受験で、ようやく「廊下をまっすぐ」という言葉の意味が分かりました。

それまでは、

部屋を優先して、廊下は余った場所。

合格した年は、

廊下を優先して、部屋はそこへ配置する。

この順番に変わっただけです。

たったそれだけですが、平面は驚くほどまとまりました。

もし今、エスキスがパズルのようになっているなら、次の課題では一つだけ試してみてください。

廊下が変わると、平面が変わります。

平面が変わると、エスキスも変わります。

合格までのエスキス手順

廊下をまっすぐ通すことも大切ですが、その前に課題文・敷地図・屋外施設・要求室・ゾーニングという順番で考えることで、平面はさらにまとまりやすくなります。

私が本試験で実際に行っていた考え方を、順番にまとめています。

ここまで紹介した考え方を、実際の本試験でどのような順番で使っていたのかをまとめたのが、次の記事です。

試験開始から作図まで、私が2025年の本試験で実際に行っていたエスキス手順を公開しています。

あわせて読みたい
2025年本試験③一級建築士製図試験|本試験当日のエスキス手順を公開
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ランクⅢ研究所 運営者
私は一級建築士設計製図試験に8回挑戦し、ようやく合格しました。 何度もランクⅢを経験したからこそ、「なぜ落ちるのか」「どうすれば合格できるのか」を考え続けてきました。

このブログでは、エスキス・課題分析・製図の考え方など、当時の自分が知りたかったことを、実体験をもとに発信しています。
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2025年 本試験体験記
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